高校寮豆知識

このページでは、高校寮に関して注意する点や実際、寮する時の注意点などについて詳しく解説します。高校寮で気持ちを切り替えて心機一転、高校生活で過ごすことは子供のためにとても良いことだと思います。少しでも高校寮に向けて明るい気持ちでいて下さい。

注意点@ 全寮制高校と寮のある高校の違い

寮がある学校と言っても、形態はさまざまです。全寮制学校の場合は、全人教育を基礎とした寮生活を行っています。一方、寮のある学校では、通学している生徒が主体で寮生活をしている生徒は「宿泊」がベースとなっている場合が多いです。ですので、寮生活に親御さんが何を期待されているかで選択する学校が異なります。また、最近では全寮制の学校でも全人教育ではなく、大学進学を優先する学校もあります。特に学習塾が設立した学校ではその傾向があります。寮が併設されている学校では「宿泊」が主で、寮内に先生がいないケースもあります。教員免許が無い管理人のみが駐在する形を取っている学校もあります。

寮生活に何を求めるかを明確にして、学校選択をするようにしてください。

また、中高一貫の全寮制学校の場合は、高校編入はわずかしか受け入れしていません。高校のみの全寮制高校とは受け入れ条件が違うので、こちらも注意が必要です。

実際に学校を見学して確認するようにして下さい。

注意点A 寮費の比較

寮費についてご質問が多いです。

基本的に、授業料と寮費や食費を合わせて月10万〜15万円ぐらいとなっています。最も高いのは青山高校で、月約20万円です。東京や大阪の名門校の場合、1か月の学費が8万円前後です。食費をプラスして、寮生活の宿泊費や塾代わりの指導を考えると、月13万円前後の学費は安いと考えられます。

単独で費用を見ると高く感じてしまいますが、授業料・宿泊費・食費・学習指導費・教育費と分ければ、妥当な金額になります。

特に共働きで一人っ子家庭では、夜に子供一人で家に居させたり、食事も満足に用意できない場合を考えれば、寮生活の方が安心だと言われる保護者の方もいらっしゃいます。複数の学習塾に通わせた方が寮生活をさせるよりも高い場合の方が多いようです。通学費もありませんから、時間の余裕があります。単純に学校に支払う金額で比較するのではなくて、生活全般の出費で比較するようにして下さい。

注意点B 寮生活での対応

何か問題を抱えて寮生活を選択する場合、寮生活をすればすべてが解決するわけではありません。何もせずに社会性や人間力が身に付くわけではないです。

問題は寮生活のシステム形態です。

全寮制の学校でも、部屋が個室の学校があります。この場合、共同生活と言っても宿泊施設のような感覚があります。本来の全寮制教育の形態とは異なるため、教育界では寮での教育効果が半減するのではないかと言われています。せっかく寮生活をさせるなら、個室ではなくて複数人と同じ部屋で過ごすスタイルの方がいいかもしれません。欧米の全寮制学校はイートン校を含めて、伝統的に20人近くが大部屋で寝る形式を採用していました。